サックスを吹いているときに出てしまうキーーという金属音はリードミスといいます。
リードミスは不快な音なので一刻も早く治したいですよね。
どうすればリードミスが起こらなくなるのかをお伝えします。
リードミスは超高音域の倍音が出ている状態
リードミスは本来鳴らしたい高さよりも高い音程で音が鳴ってしまっている状態です。
音の振動というのは音の発生源となる物質(サックスの場合はリード)に対して2倍3倍4倍…などの周期で音を振動することができます。これを倍音といいます。
つまり、リードミスは超高音域の倍音が出ている状態です。
リードミスは楽器の構造上起こり得ることなのですが、リードミスが起こるということは楽器を制御できていないということです。
リードミスが起こる原因
リードミスが起こる時は、以下の3つ原因があります。
- リードを噛む力が強すぎる
- リードが割れたり欠けてしまっている
- リードに下の歯を当てている
この中でほとんどの方が陥っているのは「1.リードを噛む力が強すぎる」です。
ただ、奏法に問題は無く、「2.リードが割れたり欠けてしまっている」可能性もあるので、リードの状態は是非確認してみて下さい。
ちなみに「3.リードに下の歯を当てている」については、楽器を初めて持った方で、かつ誰も教えてくれる環境がない時に起こりやすいものですので、ほとんどの方は関係無いと思います。
では「1.リードを噛む力が強すぎる」について、もう少し詳しく原因と対策をお伝えします。
噛む力が強くなってしまうのは息圧が足りないから
リードを噛む力が強くなってしまうのは、腹式呼吸ができていないからです。
腹式呼吸ができていないと音を鳴らすために必要は息圧を十分マウスピースに送り込めません。
腹式呼吸ができていない状態で「音を出すこと」を優先すると、唇を噛んでリード振動する長さを短くすることでリードを楽に振動させる癖が付いてしまいます。
その結果、リードミスが起こりやすい状態になってしまうのです。
リードミスを減らすために取り組むべき2つの練習
リードを振動させるために必要な息圧を得るために、「リードを薄くする」「開きの狭いマウスピースを選択する」などの方法もありますが、根本的な解決になるのは以下の2つです。
腹式呼吸を確実に身につける
一番根本的な解決は腹式呼吸を確実に身につけることです。
息圧は腹式呼吸だけではなく、舌の位置でも調節する必要があるのですが、そもそも腹式呼吸によって圧力のかかった息を出せないと、いつまでも次のステップに進めません。
まだ腹式呼吸ができていないのであれば必ず腹式呼吸を身につけましょう。
「良い音が出るアンブシュア」を優先する
二つ目の解決方法は「良い音が出るアンブシュア」を常に意識することです。
人間の身体は常に楽をすることを考えているため、何も考えずに吹いていると「音を楽に出せる吹き方」にどんどん慣れていってしまいます。
リードミスを回避し、良い音でサックスを演奏するためには、音を出すことを目的にせず、正しいフォームを身につけるようにしましょう。