サックスをこれから始める方に向けて、各パーツの名称と、楽器を組み立て方を解説しています。
サックスを始めたい!と興味を持っている方にも楽器を手にするイメージが湧くと思います。
ぜひご一読ください。
各パーツの名称
サックスを組み立ててみよう
まずはお手元に
マウスピース、マウスピースパッチ、リード、ネック、リガチャー、サックス本体、ストラップ
をご用意ください。
①マウスピースを確認する
※中古で楽器を購入した場合、マウスピースが付属していないことがあります。
先ほど写真で示したように、こちらの黒いものがマウスピースです。
口に咥える部分になります。
まずは、マウスピースの情報を確認していきましょう。
メーカーごとに刻字されている場所が異なりますが、
- メーカー名
- 型番
- オープニング(マウスピースの開き具合)
など、必要な情報が刻まれているはずです。
マウスピースの隅々まで確認して、写真などに納めておきましょう。
マウスピースの情報はぜひ習っている講師に伝えてください。
マウスピースの持つ特性で、表現しやすい音色がある程度想定できますし、もしあなたに理想の音色がある場合は、今のマウスピースで表現可能か、判断することができます。
出したい音色とマウスピースで表現できる音色にギャップがある場合、まずマウスピースや周辺のセッティングを見直す必要があるかもしれません。
サックスに慣れてきた2年目位に検討するとよいですね。
②マウスピースパッチ
先程のマウスピースにパッチを貼っていきます。
あるいはすでにパッチが貼られているかもしれません。
ウスピースを口に咥える時に上歯が当たる部分、こちらにマウスピースパッチを貼ります。
マウスピースパッチの役割は主に2つあります。
- マウスピースを保護する
- 上歯が滑るのを防ぐ
パッチをつけることでマウスピースに直接歯が当たらないようにします。
接当ててしまうとマウスピースに傷が残ってしまいます。
またパッチを貼ると、マウスピースと歯の間にクッション性が生まれ、上歯の滑りが軽減され固定できるという利点もあります。
マウスピースパッチは、形、素材、大きさ、厚さなどたくさんの種類があるので、ぜひ自分に合うものを探してみてください。
おすすめのマウスピースパッチはこちらです。
YAMAHA各メーカーがマウスピースパッチを
価格: 約1,500円
木管楽器のマウスピースの保護に最適
特殊接着剤でマウスピースにぴったりとくっつき、何回も付けたりはがしたりすることができます。標準的な0.35mmの厚みのこの製品は、演奏姿勢への影響が少なく、効果的にマウスピースを保護します
③リード
マウスピースに取りつけるもので、葦(あし)という竹に似た植物で作られています。
リードは先端に向かって薄く削られており、この先端部分で音が鳴ります。
とても脆くデリケートなパーツです。
に擦れたり、セッティングの際にリガチャーに当たったりすると破損してしまうので、取り扱いには注意しましょう。
リードの裏面下部には、メーカーの名前やモデル、硬さの基準が刻印されています。
リードは箱やバラで購入できます。
詰めを開封すると1枚ずつプラスチックケースに入っています。
ケースは主に、横から取り出すタイプと下から取り出すタイプがあります。
リードはデリケートなパーツです。
ケースに戻す時は以下のことを気をつけてください。
- 横から取り出すタイプの場合→リードの下の部分(厚い方)から入れるようにします
- 下から入れるタイプの場合→先端がケースに当たるので押し込みすぎないように注意しましょう
④ネックにマウスピースを差し込む
いよいよ組み立てに入ります。
ネックのコルクが巻かれている部分にマウスピースを差し込みます。
アルトサックスの場合、ネックにオクターブキーが取り付けられていますので、キーにはあまり触らないようにしましょう。
負荷がかかって歪んでしまっては大変です。
マウスピースによっては差し込む時、きつかったり、緩かったりします。
きつい場合は、コルクにコルクグリスと言う油を塗り、よくなじませてマウスピースを挿入します。
コルクグリスは指にとって塗るタイプやリップクリームのようなスティックタイプがあります。
使いやすい方を選んでください。
特に新品のコルクはキツくなりがちです。
る程度馴染むまで、練習の度に塗ったほうがよいでしょう。
コルクグリスのほかに、コルクを紙やすりで削る方法もあります。
自分でできないこともありませんが、楽器初心者の方でしたら楽器屋さんやリペアマンに依頼しましょう。
マウスピースに合うようにコルクの厚さを調整してくれます。
依頼する場合は、マウスピースも持参してください。
※逆にマウスピースが緩い場合も、リペアマンに依頼してコルクを巻き直してもらいましょう。
さて、ネックにマウスピースを差し込みますが一体どこまで差し込めば良いのでしょうか。
楽器やマウスピースの作られた年代にもよるので一概には言えませんが、
1センチから5mm程度、コルクが残るまで差し込むと良いでしょう。
この時ネックとマウスピースの正面を合わせるようにしましょう。
同じ中心線で揃えます。
⑤リガチャーとリードを取り付ける
次に先ほど組み立てたネック+マウスピースにリガチャーとリードを取り付けます。
まず、マウスピースにリガチャーを緩めた状態でセットしましょう。
リガチャーを少し上に持ち上げマウスピースとの隙間にリードを差し込みます。
順番は逆でも良いのですが、リードを取り付けてからリガチャーをはめるとリードの先端にリガチャーが当たってしまうというケースが多いので、
- リガチャーをマウスピースにつける
- リードをリガチャーとマウスピースの間に入れる
という順番をお勧めいたします。
リードの位置を調整しリガチャーを閉めます。
この時リガチャーのネジはぎゅっと締めてはいけません。
ネジを締めて止まったところでよしとします。
なお、リガチャーの取り付ける位置はメーカーやマウスピースによって目安線がついている場合があります。
目安線がある場合は、まずはその位置でセッティングしてみましょう。
⑥本体と⑤を組み立てる
⑤で組み立てたネックを本体に差し込みます。
本体を正面に構えたときマウスピースも正面になっていることを確認してください。
この時ネジもぎゅっと締めてはいけません。
ネジが止まったところでOKです。
あまり締めすぎると楽器にも負担になりますし、響きも悪くなります。
⑦ストラップを装着する
首からストラップをかけ先端のフックにサックス本体をかけます。
ストラップの長さは、サックスを構えたときに自然とマウスピースが口元に入る長さに調節してください。
自分から迎えにいくのではなく、あくまで自然と口元にあるのが理想です。
サックスの音が鳴る原理
サックスの音が鳴る原理について簡単に説明します。
組み立てたサックスを加えて息を吹き込むと、マウスピースとリードの間に息が入っていきます。
この時リードが息の入った隙間に引っ張られ、マウスピースを叩くように振動します。
この振動が音になります。
ちなみに1秒間に442回リードがマウスピースを叩くことによってラ(A)の音になります。
リードを押さえるリガチャーの位置が変わることによって、振動するリードの長さが変わりますので音色にも様々な変化が生まれます。
他にも音色に影響与える要因は様々ありますが、少しずつ学んでいきましょう。
いかがでしたか?
うまく組み立てることができましたか。
次にアルトサックスの片付けの仕方について説明していきます。
ぜひチェックしてみてください!