サックスのタンギングは難しいのでなかなかきれいにタンギングができず困っている方は多いと思います。
サックスのタンギングの中でも比較的難しく、かつ全ての基本となるレガートタンギングについて今回は解説したいと思います。
レガートタンギングは最も重要なタンギング
サックスのタンギングの中で一番重要、かつ一番最初にマスターすべきタンギングはレガートタンギングです。
レガートに吹くことができるということは音価(音の長さ)を最大限にすることができると言うことです。
かっこよくフレーズを吹くには、音がフレーズの中でつながって聞こえることが重要です。
言い換えると、レガートタンギングができないと、どんなフレーズもかっこよく吹くことができない、ということになります。
また、レガートタンギングがマスターできていないと、他の2つのホンカータンギングとハーフタンギングは全く活きてきません。
それだけ、レガートタンギングをマスターするということは重要なのです。
レガートタンギングのコツ
レガートタンギングには2つの特徴があります。
- 音価が最大限であること
- 音がカタ過ぎないこと
この特徴を押さえるために、それぞれコツがあります。
1.音価を最大限にするためのコツ
音価が最大限と言うことは、音と音の隙間が限りなく小さいということです。
レガートタンギングを絵で描くとこんな感じです。
音と音の隙間 = 舌がリードについてから離れるまでの時間なので、この隙間を小さくするためには、舌がリードに触れている時間を限りなく短くすればいい、と言うことになります。
つまり、舌を素早く動かすことがコツです。
2.音がカタ過ぎないこと
レガートタンギングは、やわらかい表現をするためのタンギングなので、カタ過ぎないことが大事です。
ただ、ポイントはカタ過ぎないことなので、やわらか過ぎてもいけません。
なぜかと言うと、タンギングの目的は音と音を分けることなので、音が分かれていることが聞いている人に伝わる必要があるからです。
ちなみにタンギングの度合いは、よく『強い・弱い』と表現されますが、僕はあえて『硬い・やわらかい』を使っています。
なぜかと言うと、『強い・弱い』という、音を聞いた時の感覚は『硬さと音量』という2つの要素に分解されるからです。
詳しくはスタッカートタンギングの中で説明します。
タンギングの硬さは舌をつく場所が奥か先かによって変わります。
- 先の方でつくとやわらかくなります
- 奥の方でつくと硬くなります
レガートタンギングの舌の位置は、舌の先端から1cmくらいの奥の方でつくのがコツです。
もちろん個人差があるので、音を聞きながらいろいろ試して調節してみてください。
まとめと練習方法
レガートタンギングのコツは2つです。
- 舌を素早く動かすこと
- 舌の先端から1cmくらいのところでつくこと
レガートタンギングをマスターするためのおすすめ練習方法は以下の通りです。
- まずメトロノームを♩=240で鳴らします。
- 4拍に1回(全音符で)タンギングをします。
なぜ♩=240で鳴らすかと言うと、速いタンギングを意識するためです。
メトロノームがものすごい速さで動いていたら、速さをイメージするからです。
そして、なぜ4拍に1回かというと、1回1回のタンギングを確認して欲しいからです。
この2つのコツを意識しながら練習してみてください。